ストコフスキー指揮によるビゼーの「アルルの女」第1・2組曲ほか

これはまたクラシック音楽オタク話となります。それでもよろしいというかたはどうぞお読みくださいね。

私は、高校3年のときにムソルグスキー=ラヴェルの「展覧会の絵」を文化祭でやりました。31年前のことになります。当時、17歳でした。そのころインターネットはほとんどなく、音楽を聴くとしたらCDを買うくらいしかありませんでした。CD屋さんで、ストコフスキー編曲・指揮による「展覧会の絵」を見つけて買い、たまげたというのがストコフスキーとの出会いです。いまでもそのCDは持っています。同じ年に買ったストコフスキー指揮のベルリオーズの「幻想交響曲」(いずれもデッカ録音)を聴いて完全にストコフスキーにハマった私は、以後、30年以上にわたってストコフスキーマニアであり続けています。本日は、ストコフスキー指揮のCDで、いまでもよく聴く大好きなCDについて、オタク話をだらだらと書こうと思っております。それは、以下のようなCDです。

ビゼー

交響曲ハ長調

「アルルの女」第1組曲

「アルルの女」第2組曲

ドビュッシー

「子供の領分」組曲(カプレ編)

レオポルド・ストコフスキーと彼の交響楽団

私はストコフスキーにハマった翌年、1994年に東大に入って大学1年生となり、東大オケに入りました。東京には田舎とは比較にならぬほどストコフスキーのCDが売っていて、夢中になって、金銭のゆるす限り買い集めて聴いたものです。しかし、このCDは少し事情が違います。私は東京に12年間いて、大学・大学院におりました。30歳まで東京にいて、ある地方都市で中高の教員として就職したら、教員は徹底的に向いていない仕事で、とても苦しんだものです。それはともかく、私はストコフスキー狂となって、1994年から2006年まで、ストコフスキーのCDを買い集めたわけですが、このCDは、それよりもあとに買ったCDなのです。2008年ごろのことだったと思います。ある疲れた休日の午後に、ふらっと寄ったCD屋さんで見つけてびっくりしたCDです。「ストコフスキー指揮の『アルルの女』第2組曲の録音なんてあるのか?」

話はストコフスキーにハマった高校3年よりさらに1年戻ります。私は高校2年のあるとき、音楽の先生から、木管が足りていないと言われ、あるオケにエキストラとして乗ったのです。どういうイベントだったか、さっぱり思い出せないのですが、とにかくビゼーの「アルルの女」第1、第2組曲をやりました。あまりいい思い出ではないのですが、いい人生勉強となりましたので、いつかこの日のこともお話ししたいです。とにかく、私はビゼーの「アルルの女」第1、第2組曲はやったことがあります。それで、大学1年となり、東京にはたくさんのCDが売っていました。ストコフスキーの「アルルの女」もありました。しかしそれは、第1組曲はすべて入っていて、第2組曲は抜粋なのでした。それは1976年8月、ストコフスキー94歳のときのステレオ再録音でした。これもいま、手元にあります。そのほか、フィラデルフィア管弦楽団の1929年の最初の録音のCDも買いましたが、やはり第1組曲しかありません。(第2組曲のパストラールの中間部はあるのですが。)ライヴ録音を手にしても、基本的にストコフスキーは「アルルの女」というと、第1組曲しかやらないようでした。てっきりストコフスキーは「アルルの女」というと、第1組曲しかレパートリーでなかったのだ、と思ってしまっていました。ところが、さきほど見たCDは、アルルの女の「第1組曲」「第2組曲」が入っていたのです!私は目を疑いましたが、どう見てもストコフスキーのアルルの女の第2組曲のCDがあります!さっそく買いました。

帰って聴きましたが、これがまたびっくりです!すばらしい名演奏だったのです!1952年録音のモノラル録音でした。ストコフスキーが最も調子のよかったころの録音となります。たくさんのカットがなされていましたが、確かに「第1組曲、第2組曲」の録音でした。以来、これは私の大の気に入りのCDとなりました。

ほかに入っている曲を紹介しますと、まず、ビゼーの交響曲ハ長調が入っています。これもモノラルの1回目の録音です。ステレオ再録音のほうはそれこそ18歳くらいの上京して間もないころに買ったCDがあり、それはいまでも持っています。それは、ステレオ再録音もすばらしい出来でしたが、このモノラル録音もすばらしい出来栄えです。

そして、ドビュッシーの「子供の領分」が入っています。1949年録音。ストコフスキーのこの曲は、ステレオ再録音(1959年)があり、それは学生時代から持っていましたが、それは抜粋3曲なのでした。ここに収められたのは、全曲です。もう何重にもありがたいCDなのでした。

(「アルルの女」についての後日談ですが、2015年ごろに勤めていた中高オケで、「ファランドール」をやることになり、私はピッコロを吹きました。へたになっていたころのことではありますが、高校2年のときの雪辱をはらしました。さらに「ファランドール」は指揮もしました。充分に高校2年のときの雪辱は晴らした感じになりました。)

というわけで、自分の好きなCDについてだらだら書き連ねる記事でした。サムネイルはビゼーの交響曲の第2楽章にある2番オーボエのソロです。これは長いソロであり、1番オーボエがずっと吹き続けるのが大変だと思ったビゼーが、一部を2番に分担させているという箇所です。以上でした!

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