清塚信也さん編曲によるマンシーニの「ひまわり」の楽譜の話(動画あり)

私が仕事を失ったのは3年前、2022年の2月です。それからしばらく試行錯誤が続き、一時期は「採譜」と言って、耳で聴いた音楽から楽譜を起こす仕事で生計を立てようとしていました。その時期のご依頼で、ヘンリー・マンシーニの「ひまわり」を、ピアニストの清塚信也さんが編曲・演奏している動画から採譜をして欲しいというものがありました。私にとって、はじめて定価での完コピのご依頼であり、ありがたく採譜しました。1日強で仕上げました。本日はその楽譜からの動画のご紹介と、そのおよそ2年後である、いまから約1年前のあるお便りのお話をしたいと思います。ご本人様にはエピソードの使用許可をいただいています。
私は、その2022年の出来事について、およそ1年前に、ブログ記事にいたしました。それをご覧になり、お問い合わせをくださったかたがおられたのです。その楽譜が欲しいとのことでした。趣味でピアノを弾かれるかたで、ピアノの発表会でお弾きになりたいとのことでした。しかし、私には2022年と2024年で大きな違いがありました。著作権に関することです。
私がこの曲を2022年5月に採譜したときは、著作権について深く考えていませんでした。この「ひまわり」の採譜あたりから、ご依頼が増え始め、その年の9月くらいに、私は著作権についてきちんと考えるようになりました。それで、調べるうち、これはJASRAC(日本音楽著作権協会)にきちんと言えば、それまでの著作権侵害はゆるしてもらえることを知りました。それで、JASRACには申し上げて、それまでの著作権侵害をゆるしていただきました。その代わり、私はそれ以来、著作権的に「ホワイトな」採譜者となった次第です。それが2022年の9月のことでした。2024年のご依頼は、そのあとですから、著作権についてちゃんと考慮する時代でありました。
それで、JASRACには「国内作品」と「国外作品」の違いがあります。前者のほうが著作物使用料は安く、手続きも簡素です。後者は、すごく高いうえに、手続きが複雑でした。「ひまわり」はヘンリー・マンシーニ作曲で、国外作品です。それで、私はこのときのご依頼を除き、国外作品のご依頼は手掛けたことがなかったのでした。多くの皆さんは、国外作品は高いですよ、ビートルズは1曲で30,000円とか50,000円するらしいですよと申し上げますと、驚いて去って行かれるのでした。それで、このたびのご依頼者様は、それでも欲しいとおっしゃいました。それで、私はついに、マンシーニの「ひまわり」について、JASRACに著作物使用料を支払う手続きを調べ始めました。
確かに大変な手続きがいりました。そして確かに支払わねばならない著作物使用料は、国内作品よりもずっと高かったです。このたびのお問い合わせは2024年1月で、納品が3月になるくらい、手続きで時間がかかりました。しかし、今回のご依頼者様には大変お喜びいただけました。ありがたい出会いであったと思っています。
そのあと、このときのような楽譜を、動画にして上げる方法を知りました。そのリンクをおはりしますね。本日は以上です!
