「体調不良で休みます」は本当か、それともウソか

体調不良を理由として何かの用事を欠席する人がいます。その理由はいったい本当なのでしょうか。

半年とちょっと前に、脳が専門のある医師の話を聞いたことがあります。「痛みは、気のせい」という話でした。「歯がすごく痛いとき、テレビでなんとなくおもしろそうな番組をやっていて思わず見てしまい、そのあいだだけ歯が痛くなかった、ということがあるでしょう」というお話でした。こういう脳のはたらきがあるそうです。なるほどと思いました。「気のせい」という言葉の真の意味を知った気がしました。「そんなの気のせいだよ」という言葉は日常的にはしばしば「そんなの大したことないよ」という意味で使われるように思いますが、少なくとも医学的にはそういう意味ではなかったのです。

体調不良で欠席するとき、しばしば「その用で出かけていくには体調不良」という面があるようにも思います。本人としては、ウソはついていません。客観的にもウソではないのでしょう。ただ、別の用であれば、体調不良でも押して出かけるのかもしれません。ここでさきほどの「痛みは、気のせい」という人間の体のはたらきを思い出します。その用で出かけていくには体調不良なのでしょうが、他の用の場合、体調不良ではないのかもしれません!

三十代のころ、勤めていました。朝、どうしても体調不良で、仕事を休むかどうか迷った末、職場に欠席の連絡をすることがありました。電話をかけ、「体調不良で休みます」と言って電話を切った瞬間に、体が軽くなる経験を何度もしました。ずいぶん現金なものだと自分でも思いましたが、これは、人間の体の構造上、そういうものかもしれないのです。その半年前に脳が専門の医師から聞いた「痛みは、気のせい」という人間の仕組みの話は、深い真理を秘めているように思い出されます。自分の体の言うことをよく聞きながら行動して参りたいと思います。

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