「雰囲気のいい職場」と「嫌な上司」と「大船に乗ったようなおおざっぱな賢さ」のお話

私は一か所に勤めた経験しかなく、職場の雰囲気の良し悪しは比較のしようがないのですが、以下のような話をかつてQuoraで読んだことがあり、直観したことがあります。(前にしたことのある話だったらごめんなさいね。最後までお読みいただくと新しいお話です。)

ヤマハというメーカーのお話です。(いい例だから実名が出ているのでしょう。)ヤマハは、楽器メーカーのようでありながら、オートバイを作っていたり、半導体を作っていたり、お風呂を作っていたり、プールを作っていたりする企業だそうです。試行錯誤を繰り返す会社であると。私が直観したのは、ヤマハの職場の雰囲気はだいぶいいのではないか、ということでした。

だんだんわかって参りました。おそらくヤマハでは、会議の資料の1枚1枚が、社運を左右するものであって、おのずと会社の雰囲気はいいでしょう。私のいまの職場と言いますか、この、ひとりでやっている星くず算数・数学教室という職場も「雰囲気がいい」です。この職場は、私が授業で発するひとことひとことが次の授業を決めているわけです。非常に不安定である代わりに、精神面では極めて気持ちのいい仕事場です。

私のような自営業は、クリエイティブな人向けの仕事の形態です。いっぽうで、自営業は、経営としては大船に乗ったような人が向いています。私はどろぶね乗りですけど・・・。それは、お金はお礼であると認識し、ビジネスの成功は金額よりも信用であると認識し、おおざっぱな計算を得意とする賢い人が向いています。おおざっぱな計算を得意とする人が賢い傾向にある話は、最後に「円周率を3.14とするより、3として計算するほうが高度な計算が要求される」話の記事のリンクをはりますので、ご興味がありましたらぜひお読みください。別な話で、たとえば、以下のような中学数学の問いがあったとします。次の三角形の面積を求めよ。これ、三平方の定理を用いて出すのもいいですけど、この図をじっとみて、だいたい5くらいだろう、とか言っておおむね当たっている人は賢いと思いませんか。そういう賢さのことを言っています。

もうひとつ、別の例を出しますね。亡くなった円楽さんの前に亡くなった円楽さんがいます。歌丸さんの前に「笑点」の司会をしていた、面長の円楽さんです。あの円楽さんは、典型的な大船乗り自営業でした。あるときの大喜利の問題で「高くなったり低くなったり」の前をつけよ、というものがありました。どなたの答えか忘れましたが「ざぶとんは、司会の気分で適当に、高くなったり低くなったり」というものがありました。それくらい、あの円楽さんのざぶとんをやったり取ったりするのは、適当でした。しかし、おおざっぱには間違っていないのであり、ちゃんとしかるべき人がそのうち「ざぶとん十枚」を獲得するのでした。あの円楽さんは賢かった。大船に乗った人がおおざっぱな計算をしてだいたいあっている典型ではないかと思います。

それで、逆の仮説も立てました。楽して儲かる職場ほど、どろぶねが出世するのではないかと。これも当たっていそうな気がします。あまり、どういう仕事が「楽して儲かる」のか、具体的に挙げるわけにはいかないのですが、みんなが知っている例で挙げますね。内閣総理大臣、なんとか大臣、国会議員、知事、市長など。こういう仕事は「楽して儲かる仕事」でしょう。どろぶねが多い気がします。たとえば、党の幹事長を3年間して、政治資金なんちゃらで、裏金を50億円つくったと言われる有名な高齢の男性。別にこれは検索すればインターネットに書いてあることです。その男性は、85歳だそうです。そんな高齢で、どうして50億円もいるのでしょうか。お金がなくなるのが怖いのでしょうね。聖書にも書いてあります。「財宝を多く持って恐怖のうちにあるよりは 乏しくても主を畏れる方がよい」(旧約聖書箴言15章16節)。なんのために多くの財宝を持っているのでしょうか。どろぶね乗りです。かわいそうなのです。お金はお礼ですから、人を喜ばせて報酬としてもらうのが本来のお金です。人を苦しめて(税金をしぼり取って)50億円を集めても意味はないでしょう。

松下幸之助さんは、晩年になっても、最後のお客様がお帰りになるまで、深々と頭を下げておられたそうです。「松下さんは偉いねえ」というよりも、松下さんは、どれだけ会社が大きくなってもあくまで大船自営業であり、お客様のひとりひとりが自分の会社を支えておられることをよくご存じだったのでしょう。

日本の中枢にいる人がどろぶねであることを物語る数字があります。小学4年生の算数の教科書に載っている大きな数。令和3年度の日本の予算です。106兆6097億787万5000円。細かすぎるでしょ!100兆円の話をしているのに、5000円まで出している!有効数字12桁!これは、「おおざっぱ計算」の逆です。賢くない計算です。これだけ細かく計算するということは、どこかが大幅に間違っていそうです。この計算に、円楽さんのような賢さはない。円楽さんは「寝ながら司会をしている」と言われて、笑いながら、ここはライトが当たってぽかぽかしてねえ、はははと言っておられました。おおざっぱな計算のほうが賢いのです。

ここまででだいたいおしまいの話ですが、付け加えますと、楽して儲かる仕事のみならず、世の中がだいぶ便利になり、楽していろいろなことができるようになってしまいました。私の学生時代は携帯電話もなく、インターネットもほとんどなく、検索ということができませんでした。Google翻訳みたいなものもなく、フランス語の数学書は必死でフランス語の辞書を引いて読んだものです。ほか、私の小さいころから全自動洗濯機はありましたが「ふろ自動」はありませんでした。いまはワンクリックでモノが買えます。実際には作る人、運ぶ人がおいでになるのですが。こうして、世の中が便利になるほどどろぶねが栄えるのではないか。私の学生時代は、いじめで自殺する中学生は全国ニュースでしたが、いまやだいぶ珍しくないニュースになってしまいました。伝統宗教は衰退して、どろぶね宗教(カルト宗教)が流行っているかもしれません。だいぶ世の中が住みやすくなった代わりに、発達障害と診断される人は増えています。

話が大きくなってしまいました。言いたかったことは、嫌な職場には嫌な上司がいる、ということです。あと、前に亡くなった円楽さんの前に亡くなった円楽さんは典型的に賢かったですね。以上です!

(最後に、円周率は3で計算したほうが高度な計算が要求される記事をはりますね。)

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