ご一緒に哲学の本を読む会をしている大人の生徒さん

また、当教室の授業の様子を公開させていただきますね。掲載に当たり、ご本人様の許可は得ております。

比較的最近、ご入門くださった生徒さんです。本稿執筆時点で、「はじめましての会」(無料相談)を含めて4回しかお会いしておりません。しかし、とてもありがたい生徒さんです。

最初のお問い合わせでは、現在、論理的なお仕事をなさっていて、その論理的な力の底上げとして、私から論理を学びたいというようなことでした。しかし、Zoomでお会いしてみますと、そのかたのご希望は、ある論理的に書かれた哲学の本をお読みになりたいということでした。私はこういう場合、とにかくお断りしない、ということにしています。「はじめましての会」で以下のことを申し上げました。

もう1年前にご入門なさった大人の生徒さんがおられ、そのかたのご希望は「ルベーグ積分」を基礎から学びたいということでした。ルベーグ積分は私にとって「数学科の教養」のような位置づけであり、21歳ごろに半年だけ勉強してさようならした、あたかも「第二外国語」のような学問であり、とうてい四十代後半の現在からお教えできるものではないと思ったのでした。しかし、これもとにかくお断りしない方針でお受けしました。それから1年強、お互いにとって意外だったと思われるのは、お互いに少しずつ本当にルベーグ積分の理解が進んできていることです。先日、ようやくルベーグ積分の入り口に立ったと思えた瞬間がありました。そういうことで、1年以上、継続しておられる生徒さんがいらっしゃるということです。

これは今回の生徒さんとは違うケースかもしれませんが、とにかく断らない、ということです。他に、私からエクセルのマクロを学んでおられる生徒さんもおられます。折り紙の本をご一緒に勉強した生徒さんもおられます。とにかくお断りしないという方針で、私は哲学については完全な素人ではありますが、今回の生徒さんと、その哲学書をご一緒に読む、ということで「はじめましての会」を終えました。

間もなくその哲学書が届きました。さっぱり難しい感じです。初回の授業を迎えました。その生徒さんのほうから発題していただく形となりました。

初回の授業の終わったあと、その生徒さんが送ってくださったメールには以下のように書かれていました。

日頃経験できない、大変刺激になるディスカッションでした!

とてもありがたいことです。私のような哲学の素人との「ディスカッション」で得られるものがあるならば…。

第2回が行われました。お互いに、少しずつその哲学書が読み進められている実感はありました。そのかたの目標は、その哲学書を、ご自分の納得のいくように読みたいということでした。これははなはだ立派な目標だと感じます。ひとからマルをもらうことで勉強となさるかたが少なくないなか、この生徒さんは、あくまで自身の納得ということをもって勉強となさっておられるからです。

第3回ののちは、以下のようにメールをくださいました。

テキストを理解するためのアプローチの仕方という、テキストの内容そのものを超えたメタ的な部分について、特に本日は勉強させていただきました。
ありがとうございました。

そのような大それたことをしている自覚は私にはなく、ご一緒にわからない哲学書をお読みするばかりなのですが、どうにか、この4回は、少しずつ読み進めることができているようです。

私の知っているある結婚相談所のかたで、ときどき来る結婚相談以外の相談を、「うちは結婚相談所ですから」と言っていかに断らないかを考える、とおっしゃっていたかたがありました。確かに、家電量販店で、パソコン担当の人がエアコンについても詳しくて助かるようなときはよくあります。私もそういった姿勢に見習い、とにかく断らない精神で、なるべくひるむような分野でもお受けするようにしたいと思っております。この生徒さんの「哲学書を読みたい」というご希望はお受けして本当によかったと思っております。引き続き、この生徒さんとのスリリングな「ディスカッション」を続けていけたらと思っております。

(この記事は、ご一緒にルベーグ積分を学んでいる生徒さん、ご一緒にエクセルのマクロを学んでいる生徒さん、ご一緒に折り紙の本を学んだ生徒さんにも掲載の許可をいただいております。)

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