久石譲さんの「風のとおり道」(「となりのトトロ」より)(ヴァイオリンとピアノによる)を採譜した日(2019年12月25日)(動画あり)

学校で事務員をしていた時代の話になります。いまから5年前です。教会の仲間で、ある別の仲間が2019年度で教会を去ることになっており、送別会で、この久石譲さんの「風のとおり道」をやりたいと言っていました。ヴァイオリンの友人です。
これは、当時、YouTubeにありました。作曲家の久石譲さんがピアノを弾かれている動画でした。ただ、楽譜は手に入りません。楽譜は出回っていないようでした。私は、その年の12月25日はたまたま仕事が休みであり、その1日を使って、この曲を楽譜に起こすことにしました。
その日の日記を見てみますと、まる1日、教会の一室にこもって、紙とえんぴつとスマホとイヤホンだけで、この曲を楽譜に起こしています。当時は「採譜」という言葉も知らなかったですし、finaleのようなソフトも持っていませんでした。ただ、五線紙とえんぴつだけで、音から楽譜を書き起こしていました。
そのころ、私は44歳だったことになります。それまでも、生涯にわたって、耳にした音楽を楽譜に起こすという作業はしていました。この能力は、数学の才能を持った自閉症の人がときどき持っている能力であるということを知ったのはもっとのちのことになります。
いわゆる「完コピ」は神経をすり減らします。この日も、途中でだんだんストレスがたまって嫌になってきて、その教会の一室を出て来て、ピアノを弾ける人に弾いてもらったりしたものです。皆さん冒頭の音型だけで、ぱっと見、弾けないご様子でした。無理もないことなのかもしれません。
採譜をしていて悲しいことは、誰にも弾いてもらえないことです。結局、この楽譜は使われないままでした。そして、この直後に世界的にコロナが流行り、その送別会そのものがなくなったのでした。
というわけで、使われなかった楽譜ですが、のちにこうしてfinaleの入力の練習のために手書きの楽譜からfinaleの楽譜になり、そこからこうして動画としたというわけです。
この楽譜の作成は、のちに私の「完コピ」の定価を決める基準となりました。この楽譜はその日1日と、あと翌年の1月4日にパート譜を作成するので完成となりました。もともとが3分強の動画であったため、だいたい3分の動画で12時間を要するという計算となったのです。そこから最低賃金労働で考えて私の採譜の定価となりました。
というわけで、思い入れのある採譜です。使われなかった楽譜ですが、以下の動画で、きちんと採れていることが確認いただけると思います。どうぞ以下の動画をご覧ください!
