ストコフスキー指揮のニールセン「交響曲第6番」(マニア記事です)

これはまたクラシック音楽オタク記事です。かなりマニア度が高いと思います!多くの皆さんは、他の記事をお読みになったほうがいいかもしれません!(笑)

本稿執筆時点で、ここ数日は、人生初のコロナに悩まされておりました。おかげさまで、どうやら仕事を再開できそうなくらいに回復しました。あと数日、様子を見てから仕事を再開したいと思います。それで、手始めに、自分の好きなことについて、ブログ記事を書いてみようと思った次第です。好き放題、書きたいです(笑)。

私は、レオポルド・ストコフスキー(1882-1977)という指揮者が好きです。私が1歳のときに95歳で亡くなっていますので、生で聴いたことはありませんが、高校3年のときにCD屋さんで買ったCDに衝撃を受けて以来の、30年以上のマニアになっています。音楽的にも、いろいろな面でも、なぜか自分と通じるものがあるのですよね。それで、今回は、そのたくさんあるストコフスキーのCDのなかから、1枚を取り上げたいと思います。

「BBC Music」と書かれた英語のCDのシリーズで、ストコフスキーがイギリスに客演した2種の演奏会のライヴ録音から構成されたアルバムです。以下のように収録されています。

ガブリエリ ピアノとフォルテのソナタ

ティペット 二重弦楽協奏曲

リスト メフィスト・ワルツ第1番

(以上、ロンドン交響楽団、1961年、エディンバラ)

ニールセン 交響曲第6番

(以上、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、1965年、ロンドン)

これらは、ストコフスキーにおいては、ガブリエリに正式なレコーディングがあと1つあるのみで、あとはストコフスキー唯一の録音となった曲目ばかりです。しかし、ストコフスキーが得意であったと思われる作品ばかりで、ファンとしては極めてありがたいCDとなっています。私も好きで、購入から20年以上がたった今でもよく聴きます。

最初の3曲は、ストコフスキーがヒューストン交響楽団の指揮者を退き、まだアメリカ交響楽団を立ち上げる前の、世界中のオケに客演をしていた時期の演奏会で、この2日前には同じくエディンバラで、シェーンベルクの「グレの歌」を上演していたりします(それもCD化されています)。この日はこの3曲のほか、ショスタコーヴィチの交響曲第5番を指揮しています。

ガブリエリの「ピアノとフォルテのソナタ」は、演奏会記録を見ますと、ストコフスキーがよく演奏会の1曲目に取り上げている曲であることがわかります。先述の正式な録音にはない、木管楽器も加えた独自の編曲で演奏されています。とてもいい演奏です。

私はこの曲は、高校のオーケストラ部に入ったとき、金管楽器の先輩や同輩が、室内楽で取り上げているのを聴いたのが最初の出会いでした。「かっこいい曲だなあ」と思ったことを覚えています。

2曲目のティペットは、今度は弦楽器だけで、という意味もある選曲でしょう。これもかっこいい曲です。ティペットの作品は、ストコフスキーは「真夏の夜の夢」の「典礼舞曲」をアメリカ初演しています。ストコフスキーはティペットのよき理解者でもあったと思われます。

3曲目のリストは、これも意外なことにと言いますか、ストコフスキー唯一の録音であるわけです。非常な盛り上がりを見せる名演奏だと思います。

最後のニールセンは、その4年後のプロムスでのライヴとなります。このころすでにデッカがストコフスキーのステレオ再録音を進めており、ストコフスキーがヨーロッパ客演をするたびに、デッカはレコードを作っていました。この日の演奏会のあとの出し物は、ベートーヴェンの「エグモント」序曲、ドビュッシー(ストコフスキー編)「沈める寺」、チャイコフスキー「眠りの森の美女」組曲でしたが、デッカは「沈める寺」と「眠りの森の美女」を同時進行でレコーディングしています。このニールセンについても、ストコフスキー唯一の録音であったわけですが、以下のようなちょっと意外なエピソードがあります。

この日、デリック・クック(マーラーの交響曲第10番の補筆完成で有名な)によるストコフスキーへのインタビューが行われ、それは別のCDに収録されていますが、(私には英語が聞き取れません。英語の得意な仲間の文字起こしと翻訳のおかげで読めています。感謝)そこでストコフスキーはクックにこのニールセンの交響曲第6番について聞かれ、この曲は、技術的には理解しているが、内容的には理解していない、ということを述べているのです。ストコフスキーでも、内容的に理解していない曲で、上演することがあったのだ!という驚きでした。(ストコフスキーは基本的に作品への深い理解をもって演奏する指揮者でした。)

ストコフスキーは、そのクックとのやり取りのなかで、よく理解しているニールセン作品として、交響曲第2番、第3番、それから「夢の古譚」を挙げています。このうち、交響曲第2番だけ、録音が残りました。交響曲第3番と「夢の古譚」は残りませんでしたね。残念ですけれども。それにしても、私はこの交響曲第6番も、長いことこのCDを聴いているうちに、好きになってしまったかもしれません!

というわけで、単に自分の好きなCDについて書いただけでした。やはりかなりマニア度が高かったですね。失礼いたしました!

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