「トー横キッズの正論」

以下のようなツイート(いまはツイッターと言わないのでしょうが、かまわないことにします)を見ました。「【正論】トー横キッズ「勉強しろっていうけど、勉強して偉くなった人が作ったのが今の日本社会でしょ?じゃあ勉強なんてする意味ないね」。たくさんのいいねがついており、たくさんのコメントがあり、ほとんどは「そういうお前は勉強しろ」というものでしたので、私もいちおう東大に受かったことのある人間としてコメントさせていただきますね。

私が東大に受かったのは30年前です。ベビーブームであり、少子化という言葉のなかった、古い時代の話です。いまのことは知らないまま書きますね。「社員の半数は東大卒でした」とかいう話はときどき聞きますが、東大に受かりますと、同級生の10割が東大生となります。なかなかすごい状況でしょう。そして、その何割かは、受験テクニックで受かって来たと言いますか、要領のよさで東大に受かってきた連中であると30年前当時の私は直感しました。おそらく東大としては入学させたくなかったタイプでしょう。そういうのが何割かいました。

しかし、そういう「東大に入った瞬間に落ちこぼれる」タイプが、いつまでも落ちこぼれているかというとそうでもないのです。ちゃんと東大を振りかざして世の中をじょうずに渡っていきます。私などよりはるかにじょうずにね。省庁に勤めた仲間も多数いましたが、例としてアカデミアに行った一人を出します。数年前、ある(別の用事での)質問をしたところ(大学の先生は名前とメールアドレスがまる出しなので連絡しやすい)、当時の仲間に一斉にメールを送り「ところで東大生といえば要領のよさだけど、最近、ぼくは不器用になってきました。皆さんいかが?また飲みましょう」と書いてありました。これは額面通り取ってよいです。つまり彼は要領のよさだけで東大に受かり、要領のよさだけで大学教授になり、飲み会のことしか頭にないのです。そのような人間が日本社会の上層部にいます。(こういうのを「いかとう」と言います。いかにも東大。)

行政についても少し言いましょう。貧しい人でしばしば賢いかたがおいでになるように、貧しくない人が賢くない例をこれも1つだけ挙げます。生活保護を受けるにはぜいたく品を手放さねばなりませんが、パソコンは生活必需品として例外と見なされるのですが、車はぜいたく品と見なされるのです。これは、少し地方に行けばわかる通り、田舎に行くほど車は生活必需品となります。車がないとどこも行けず、非常に不便なのです。生活保護は、脱却することも目標にしています。仕事をするにはやはり地方なら車はいります。どうしてこういう制度になっているのか、あるときシンプルに理解しました。

つまり、東京の人が生活保護のルールを決めているのです。確かに、東京にいたら、パソコンは生活必需品で、車はぜいたく品になります(あれだけ公共交通機関が発達しているなら)。この単純なことになかなか気づかないものです。このルールを決めた人間は、地方だと車は生活必需品であるということも想像がつかないような、賢くない人間です。おそらく自分では生活保護を受けたことはありますまい。このように、生活保護を受けたことのない人が生活保護のルールを決め、消費税を50パーセント取られても痛くない人たちが税率を決めています。

というわけで、トー横キッズの言うことが正しいです。勉強をして偉くなった人、要領だけいい、しばしば非常に賢くない人が、日本社会を作っているのです。私は東大に行って、実例をたくさん見て来ましたよ!

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