はじめてカウンセリングというものを受けた

先日、通っているメンタルクリニックで、カウンセリングというものを受けました。精神科に通って四半世紀以上で、生まれてはじめてカウンセリングというものを受けたと思います。ちょっとした驚きの経験でしたので、ここに書きたいと思います。

いま通っている精神科の先生から、検査をしますと言われました。当日、行ってみますと、心理士という別の先生がおられました。30代くらいに見える男性の心理士さんです。心理士さんは、「いまから、インタビュー形式の検査をします」と言って、私にいろいろ質問を始められました。この検査は、40分間、行なわれました。あとから、これはカウンセリングというのだと認識した次第です。

驚いたのは、この心理士さんに会うのは初めてにも関わらず、40分間、会話に齟齬がなかったという点です。乗せ上手とも言えますし、聞き上手であるとも言います。私は上手に乗せられて、いろいろ話しました。おたずねになる質問は、おそらくパターン化されていると感じました。「喫茶店に入って誰かと話しているときに、周囲の声のほうが騒々しいことはありますか」というような質問は、おそらく典型的な発達障害の症状について言っておられるのでしょう。それらに対する私の返答は、しばしばパターンにおさまっていないと思われます。こういうとき、パターンあてはめ型で私の話を聞かれるかたは、しばしば会話に齟齬が生じると言いますか、問答がとんちんかんになりがちであるのは、よく経験するところです。ところが、この心理士さんは、40分間、とんちんかんになりませんでした。

「人の話を聞くということは、その人から学ぶということである」という前提で人の話を聞いておられるようで、あたかも私から学ぶように、私の話を聞いておられるのです。柔軟に対応しているとも言えますし、いい意味で人間的な賢さを発揮しながら聞いておられるとも言いますし、共感性が高いとも言えます。

「夢は見ますか」という質問がありました。私は、毎日見ます、と答えました。悪夢を見ます、それも、「トラに追いかけられて食われる」みたいなわかりやすい悪夢ではなく、地味にリアルな悪夢で、たとえば、「上司が出て来て、ネチっと言われる」ような悪夢、と言いますと、「うわーそれは嫌ですね!」と笑っておっしゃるような、そんな心理士さんでした。

40分間の最後のご質問は「人に会う機会はありますか」というものでした。私は、生身で会うわけではないけれども、友人の主催する「Zoomお茶会」というものに参加している、と言いますと、身を乗り出すように興味を持たれました。その友人の「Zoomお茶会」も私にとってありがたい集まりです。

そのようなわけで、心理士さんの検査は終わりました。これがカウンセリングというものか。お医者さんによりますと、私は自閉症の中くらいで、ADHDの傾向もある、とのことでした(わかっていることですけれども)。カウンセリングは続けるということでした。次回も同じ心理士さんだそうです。またあの心理士さんに会えることは楽しみです。聞き上手なかたなので、天職に就いておられると直観しました。どのようなお仕事も尊いですね。また勉強になりました。

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